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看護研究

【修了生が教える】看護師が大学院に進学するには?

臨床で学歴が重要視され始めているのを肌で感じています。
看護の高度実践者になるために、大学院への進学も一つの道だと思います。
看護師が大学院に進学するにはどうしたらいいのでしょう??

 大学院に行く目的

・臨床で見つけた研究疑問を深めたい
・助産師の免許を取りたい
専門看護師になりたい
・研究者になりたい
・臨床以外で活躍したい(医療コンサルタント、製薬会社への就職…)
・人脈を作りたい

色々な目的がありますよね。同級生は年齢も経験もバラバラでしたが、看護への熱意がある方ばかりでした。

大学院を受験するために必要な条件

原則、学士(大学卒)の学歴が必要です。しかし、大学院によっては臨床経験が何年か以上あれば学士の資格が無くても受験できる場合があります。

願書と共に研究計画書を提出する場合が多いと思います。
研究計画書とは何か、という基礎的な知識があると有利です。
また、志望する前に志望する分野の先生との面談を必須にしている大学も多いです。どのような研究をしていきたいのか、アピールしていきましょう。

大学院入学説明会に積極的に参加することで、先生とお話しする機会ができるかもしれません。
また、大学院生の先輩が参加している場合も多いので、学生生活の話を聞けるチャンスもあります。

大学院を修了するまでの期間

最短2年で修了できます。看護師として働きながら3~4年かけて修了する方もみえます。
働きながらだと、平日昼間は中々通学できないですよね。
大学院によっては、土曜日開講や夜間に開講している学校もあります。夜勤明けに講義に出席されている方もみえました。
タフですね~。また、大学院に進学しながら赤ちゃんを産む女性も意外と多いです。母は強し!

大学院の学費は?

国公立と私学では学費に大きく差があります。
学納金のみでざっくり計算すると、2年間で国公立は140万程度、私学は200万~400万程度でしょうか。高いですよね…。ある程度の貯蓄は必要になってくると思います。

大学院進学に向けての受験勉強

私が受験した大学院の試験科目は、① 専門分野の試験 ② 英語 ③ 面接でした。

専門分野の試験

大学によっては、過去問題を見せてもらえることがあります。
私はひたすら過去問題を振り返りました。また、指導教員との面談の中、必要と思われる知識は何か、ヒントがたくさんあります。
とりこぼさないように、聞いておくと良いと思います。

英語

私は英語が苦手です…。まずは英語アレルギーを減らすため、英字新聞をたくさん読みました。訳が隣に書いてあるので、読みやすいことでモチベーションを保ちました。
英文を読むのにある程度慣れてきたら、論文の英語抄録をひたすら読み、辞書を引きました。試験の際、辞書を持ち込み可としている大学が多いです。いかに早く辞書を引けるかといったことも問題を時間内に解く鍵となります。

面接

指導教員+2~3名の先生で面接がありました。

・研究計画書の内容についての説明
・働きながら進学する場合、職場の理解は得られるか
・どのような臨床経験を積んだか

といった質問に答えました。緊張しましたが、先生方はリラックスされた雰囲気だったのをよく覚えています。

私の大学院2年間のスケジュール

1年生
4~7月 文献検索、文献検討
8~12月 研究計画書作成
1月 研究計画発表会
2月 倫理審査委員会
3月 研究依頼、調査票配布

2年生
5~6月 調査票回収
7~10月 分析
10月~12月 論文執筆
1月 研究発表会、論文審査
3月 修了!

仕事しながら大学院を両立する場合、夏休みなどの長期休みはありません。
空いている時間にはとにかく研究を進めていました。夢の中にまで出てくる始末…。
休む暇はありませんでした。

大学院生活の中で大変だったこと

育児休業中になるべく取りたい講義があったので、産後1か月余りで講義に出席していました。
睡眠不足の中、大変でしたが育児以外の刺激は楽しかったです。

仕事復帰したのが、2年生の時でした。ちょうど分析しながら論文の書き上げだったこの時期が一番大変でした。
仕事、学生、母親の三足のわらじだったので、かなり無理をしましたね…。娘も私も体調もよく崩しました。

論文執筆中も困難がたくさんありました。分析は何度もやり直し。
2か月かけて進めた分析が白紙になったときにはもう修了できないかも…と涙目になりました。
でもお時間もお金も使って、赤ちゃんの娘にも関わる時間も少なくなり…これ以上娘との時間を取られたくない!と必死に論文を書き、何とか修了しました。

まとめ

大学院は時間もお金も使い、大変な思いをすることは確実です。
それでも得られた学びや、達成感、修士の資格は何事にも代えがたいものがあります。
私は頑張ってよかったです!修了後は色々な道が選べます。
キャリアアップのために、看護・助産の未来のために、大学院を進学される方が増えると嬉しいです。